2020年02月02日

議会に指圧を

子育て支援や高齢者施策は重要な施策のひとつです。
視察で得たこと・モノを念頭に市政に反映していただきたいものです。
南九州市の給食センター視察にときのように観光旅行的なものにならないようにお願い致します。
ついでに視察後の指圧は自費でお願いいたします。

平成30年度福祉文教常任委員会管外行政視察報告書
1 視察日時 平成30年10月16日(火)〜10月18日(木)
【1日目】静岡県長泉町
10月16日(火)午後1時30分〜午後3時まで
【2日目】茨城県坂東市
10月17日(水)午前10時〜午前11時30分まで
【3日目】千葉県柏市
10月18日(木) 午後2時〜午後4時まで
2 視 察 先 静岡県長泉町、茨城県坂東市、千葉県柏市

3 視察事項
(1)子育て世帯への支援施策について【長泉町】
(2)家庭教育支援の取組みについて【坂東市】
(3)長寿社会のまちづくり 豊四季台プロジェクトについて【柏市】
4 視察目的
長泉町
町をあげて子育て支援に力を入れている長泉町では、子育て中の若い世代から住みやす
いと評判で、移住してくる人が増えている。合計特殊出生率は、1.82と県内トップで、
静岡県が減少している中で長泉町は増加し続けている。そこで、長泉町での子育て支援施
策を視察研修することにより本市の施策の参考とする。
坂東市
坂東市では、様々な問題を抱え、家庭教育が困難な家庭に対し、家庭教育支援員を派遣
し、児童生徒の問題解決に努めている。訪問型家庭教育支援事業の取組みについて視察研
修を行い、家庭や子どもを教育委員会サイドから支える取組みについて学ぶ。
柏市
住み慣れた場所で自分らしく老いることができるまちづくりを実践している豊四季台地
域では、柏市・東京大学高齢社会総合研究機構・UR都市機構の3者で「長寿社会に向け
たまちづくり」を展開している。高齢者が増加していく中で、高齢者施策について先進地
視察を行い、本市の高齢者施策の参考とする。
5 参 加 者 《福祉文教常任委員会》(7名)
委員長 三 木 浩 一
副委員長 内 匠 勇 人
委 員 宗 實 雅 典
委 員 肥 塚 康 子
委 員 野 本 利 明
委 員 和 田 美 奈
委 員 横 田 勉
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《随行》議会事務局主査 宮 本 義 之
6 視察先出席者
【長泉町】 長泉町議会 議長 植松 英樹
こども未来課 課長 柏木 英樹
主幹 金丸 直史
建設計画課 課長 水口 章
主査 林 美和
議会事務チーム 主幹 日比 崇二
【坂東市】 坂東市議会 議長 桜井 広美
教育委員会 教育長 倉持 利之
教育部長 猪瀬 宏彰
生涯学習課 課長 小林 修二
社会教育主事 鈴木 忠雄
【柏市】 保健福祉部地域医療推進課 専門監 浅野 美穂子
7 行政視察内容
【静岡県長泉町】
子育て世帯への支援施策について
(1)長泉町こども交流センターの設置について
@設置の経緯
こども交流センターが建つ前は約 15,000 uの町営グラウンド、温水プールがあった。
都市計画道路の整備計画により、町営グラウンドと温水プールは新たに「ウェルピア
長泉」として別の場所に整備された。温水プールの跡地利用については、都市計画道
路沿線という好立地を利用した新たな賑わいと潤いづくりのため民間の商業施設と、
公共のこども関連施設の複合施設案が立案された。施設整備の検討について、民間事
業者のノウハウを活用した事業提案を受けるため、指名型プロポーザル方式により事
業者を決定した。
町では、こども交流センターの整備にあたり、平成 27 年度にプロジェクトチームを
立ち上げ、施設のあり方や運営方法について協議を重ね、平成 29 年 4 月 14 日にこど
も交流センターを含む官民連携施設である「フレスポ長泉」としてオープンした。
A施設の概要
設置趣旨:子育て支援センターと児童館の機能を併せ持つ子育ての拠点施設
開所時間:火曜日と年末年始を除く、午前 9 時〜午後 4 時 45 分
施設面積:プレイホール 477.7 u、一時保育室 19.4 u、多目的室 45.5 u
相談室 6.2 u×2 室、事務所を含むバックヤード 278.2 u 合計 833.2 u
施設の利用時間と料金
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利用時間 利用料金 備考
プレイホール 9:00〜12:00
13:00〜16:45
無料 未就学児は保護者同伴
一時保育
(3 時間まで)
9:00〜16:45 平日:600 円/時間
休日:700 円/時間
生後6か月〜未就学時まで
多目的室 9:00〜12:00 500 円/回 事前登録が必要
13:00〜16:45 600 円/回
飲食ルーム 9:00〜16:45 無料
職員数:正規職員(保育士)2 人、臨時職員(保育士)8 人 計 10 名
来場者数:1 日平均 416 人 (市町別割合 町内 39%町外 61%)
(2)長泉町子育て世帯家賃低廉化事業について
@事業概要
町と民間事業者が連携し、低所得者や高齢者、障害者など「住宅確保要配慮者」向
けに空き家などを貸し出す国の「新たな住宅セーフティーネット制度」を活用し、子
育て世帯専用住宅の運営を全国で初めて開始した。
A入居要件
・町内に在住又は在勤で 15 歳以下の子どもがいる世帯
・世帯収入が公営住宅法に基づいて定められた月収 15 万 8 千円以下の世帯
B家賃
6 万 8 千円〜7 万 4 千円
※国と町が 2 万円づつ計4万円を補助し、入居者は実質 2 万 8 千〜3 万 4 千円の
家賃で入居できる。
(3)長泉ママラッチ事業について
長泉町在住の子育て中の女性が、同じ町内で子育てしている女性のために子育てに
必要な情報や町の魅力などをタウン誌やソーシャルメディアにより情報発信を行って
いる。住民主体(子育て世代)による町の魅力発信により、同じ子育て世代が町の魅
力に惹かれ、町に移住し人口増加の一助となっている。
(4)長泉町未来人事業について
@長泉町未来人定住応援事業奨励金
a 事業概要
長泉町で育った高校生が大学等を卒業後、町を愛する未来人として町内に居住
してもらうことを後押しするため、居住要件を満たしたものに支援金を交付する。
b 対象者
高校卒業年度の末日以前、3 年以上継続して町内に居住していた方
大学等に入学した年度の 4 月 1 日時点で 25 歳未満の方
c 交付条件
4
・大学等を卒業した月の翌日から 2 か月以内に長泉町内に住所を有し、かつ、
5 年以上継続して移住すること。
・大学等を卒業後、正規に雇用された日から 7 年を経過する日までにおいて、
正規雇用期間が通算して 5 年以上あること
d 交付額
・大学、大学院を卒業 30 万円
・短期大学、高等専門学校、専門学校を卒業 15 万円
A長泉町定住のための新幹線通学支援補助金
a 事業概要
長泉町で育った若者が、大学等進学をきっかけに首都圏や遠方に転出すること
なく定住することを応援するため、JR三島駅から東海道新幹線を利用して大学
等に通学する学生に、新幹線通学定期券購入費の一部を補助する。
b 対象者
・町内に在住し、高等学校等の卒業年度の末日以前、3 年以上継続して町内に
移住していた方
・大学等に入学した年度の 4 月 1 日時点で 25 歳未満の方
・長泉未来人定住応援事業に仮要録(エントリー)している方
・町内で実施している地域活動に参加できる方
・本人及びその世帯に滞納がない方
c 交付までの流れ
・通学定期券を購入後、通学期間の開始日から 1 か月以内に申請書を提出
・地域活動に参加、実績報告書の提出の後、補助金の交付
d 交付額
・1 か月 2 万円(最大上限)※新横浜駅を利用する場合は 1 万 7 千円
【茨城県坂東市】
家庭教育支援の取組みについて
(1)坂東市教育に関する大綱
<基本理念>
「たくましく生き抜く力を育み、未来を担う人づくり」を目指して
<教育目標>
・一人一人の能力を高め、心身ともに調和のとれた豊かな人間性を培う
・生涯にわたり、学習やスポーツに親しむことのできる教育環境を創造する。
・地域の歴史や伝統を大切にし、郷土を愛する心を広げる
・互いの人格を尊重し、協力しあう情操豊かな心を育てる

(2)家庭教育のあり方と、坂東市での課題
@ 家庭教育のあり方
家庭教育は、乳幼児期の親子の絆の形成過程から家族との触れ合いを通じ、「生
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きる力」の基礎的な資質や能力を育成するものであり、すべての教育の出発点であ
る。
A 坂東市での課題
近年の都市化、核家族化、少子化、地域コミュニティの崩壊、情報化の急速な波
により、個人重視の風潮や人々の価値観に変化が生じている。その結果、無責任な
放任や過保護、モラルの低下など家庭教育力の低下が指摘されている。
増加傾向にあるもの:ひとり親家庭、経済的な問題を抱える家庭、不登校児童生
徒、孤立化した家庭
減少傾向にあるもの:3 世代家庭、地域のコミュニティ
(3)坂東市教育委員会として、課題解決に向けた取組み
@保護者の「学ぶ場」の提供
子育ては「宝探し」を合言葉に、3 か月児健診や就学時健診、保幼小中学校の会
議に際し、家庭教育の重要性、子どもとの関わり方、子育ての楽しさ等の内容で講
演を行い、「親力」の向上を図る。
b 親子のコミュニケーションを深める場の提供
ばんどうっ子クラブ
小学 1〜6 年生を対象に、月に一度、自然体験や市内の歴史巡りなどを実施して
いる。親子で参加できる野菜収穫などのイベント等も計画し、コミュニケーション
を図る場として活用している。
さしまの森ひよこキャンプ
就学前の子どもを持つ家庭を対象とし、親子での宿泊を伴うキャンプ体験を通し
て、親子の絆を深める。
A訪問型家庭教育支援事業の展開
a 社会的背景
家族形態の変化や、地域社会のつながりの希薄化を背景として子育てに関する
不安や悩み、孤立しがちな家庭が増加している。また、不登校、児童虐待、経済
的困窮などにより家庭教育が困難になっている家庭が増加している。
b 事業内容
いじめや家庭の事情等により不登校となった児童生徒を持つ家庭へ家庭教育
支援員を派遣し、原因の把握、市の関係部署へつなぐことにより、児童生徒が学
校に復帰できるように働きかけることを目的とする。
c 活動内容と成果(29 年度の実績)
訪問回数 :全家庭で 121 回(学校での面談、適応教室への付き添いを含む)
協議会 :全 7 回開催(大学教授による指導も含む)
養成研修会:2 回
d 得られた成果
全体の 8 割の家庭で学校(適用教室を含む)への登校や欠席日数の減少等の成
果が見られた。
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【千葉県柏市】
長寿社会のまちづくり 豊四季台プロジェクトについて
(1)柏市が直面する高齢化の状況
・市の人口推移と見込み人口は、平成 37 年をピーク(419,060 人)に増加し、その後
は減少に転じる見込み(平成 62 年で 393,975 人)であるが、高齢者人口は増加傾
向で推移し、平成 62 年まで増加(高齢化率 平成 37 年度 27%⇒平成 62 年 33.1%)
・前期高齢者は減少する一方、後期高齢者は増加傾向にあり、平成 33 年には後期高
齢者が前期高齢者を上回る見込み
・平成 42 年には後期高齢者人口が 70,000 人に達する見込みで、同時期の全国 1.61
倍や千葉県 2.02 倍に比較して 2.17 倍となり急激に増加する見込み
・要介護認定者は、平成 27 年に 14,385 人であったが、平成 37 年には 26,095 人にな
る見込みで、8 割程度の増加の見込み
(2)在宅医療・介護連携に取組んだ背景
終末期の療養場所について、市民の希望として「自宅」が多いが実際は病院で亡く
なる方が 8 割の状況であり、病床利用率が 85.1%(H23)となっていた。今後も入院患
者の増加が見込まれており、「病院完結型」から在宅生活を支える「地域完結型」の医療・
介護サービスへの転換が求められていた。
(3)柏市の地域包括ケアシステム
地域包括ケアシステムは、保険者である市町村や都道府県が、地域の自主性や主体性
に基づき、地域の特性に応じて作り上げていくこととしている。東京のベットタウン
として発展してきた柏市では、人口は横ばいであるが、75 歳以上の急増が見込まれてい
る。団体の世代が 75 歳以上となる平成 37 年を目途に、重度な要介護状態となっても住
み慣れた地域で自分らしい暮らしを人生の最後まで続けることができるよう、住まい・
医療・介護・予防・生活支援が一体的に提供される地域包括ケアシステムの構築を実現
していくことが求められている。
(4)豊四季台プロジェクトについて
@豊四季台団地の概要
首都圏から電車で 30 分と利便性の高い柏市の中心部に位置する豊四季台団地は、東
京のベットタウンとして、面積規模約 32.6ha、3DK:4 戸、3K:2490 戸、2DK:1148
戸、2K:184 戸、1DK:840 戸の住宅総戸数 4,666 戸の一大団地として昭和 39 年に完
成した。その後、建築から 40 年が経過し、また、入居者も高齢化していく中で、平成
16 年から建て替え工区を 5 期にわけ、現在、5 期目の建て替え工事に着手中である。
豊四季台団地再生事業計画
・高齢者と子育て世帯の融合するまちづくりのための在宅医療・福祉施設の導入と子育
て支援施設の拡充
・住民の交流の場となる地域拠点ゾーンの整備
・優れた住環境づくりを先導する景観形成と低炭素のまちづくりへの取組み
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A柏市豊四季台地域高齢社会総合研究会の設置と協定の締結
平成 22 年当時、高齢化率が 40%を超えていた豊四季台団地地域をモデルとして、「高
齢社会の安全で豊かな暮らし・まちのあり方」を柏市、東京大学、UR都市機構の三者
で議論し、実践するために協定を締結した。
B中核拠点(柏地域医療連携センター)の設置

柏地域医療連携センターの設置
柏市医師会、柏市歯科医師会、柏市薬剤師会の3者共同で、柏市豊四季台の中心部に
2 階建ての約 1,000 uの建物を建設した。1階は柏市地域医療推進課の執務室として、2
階は医師会の事務所として地域医療の推進と多職種連携の拠点として平成26年4月に運
営を開始した。
柏地域医療連携センターの機能
・患者が病院から在宅に戻る際の調整支援機能(主治医・副主治医、多職種の調整)
・医師、多職種による在宅医療、看護、介護のコーディネーター機能
・在宅医療に係る主治医及び副主治医の研修機能
・市民相談、啓発事業
(5)新たな課題認識とその解決に向けて
高齢化による訪問診療ニーズの増加
平成 28 年度の実績では、毎月約 2,000 人の市民が在宅医療(訪問診療)を受けており、
急速に発展する高齢化の影響でますます在宅医療が必要な患者の増加が見込まれる。在
宅医療を担う専門職、特に医師を今まで以上に増やす必要があり、医師の確保が課題と
なっている。
訪問介護ステーションの基盤強化
訪問介護ステーションは、医療と介護の連携の橋渡し役として重要なファクターであ
る。市内での事業所数は増加しているが、依然として小規模事業所が多い状況である。
24 時間 365 日の対応を行うには、より効果的な基盤強化を図る必要がある。

8 視察結果について
今回の行政視察の結果、静岡県長泉市、茨城県坂東市、千葉県柏市が取り組み、実行し
ている事項をまとめると下記のとおりである。今後、当委員会での調査事項を検討する中
で、各市の取組事項を分析し、参考にしながら、本市福祉文教常任委員会の調査研究をよ
り一層推進していくものとする。
(1)静岡県長泉町
《所 感》
長泉町では、子育て世帯の住宅家賃低廉化事業や、子育て中のお母さんが集える施設の
設置、子育て中のお母さんが広報マンとなり町の魅力や子育てスポットを掲載したタウン
紙の発行など子育て世帯に特化したさまざまな施策を展開している。また、大学生が首都
圏の大学へ進学する際に、新幹線の定期代補助や、卒業後も引き続き長泉町で就職し、居
住していた場合に補助金を出す長泉未来人事業など、長泉町に移住したい、住みたい、住
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み続けたい施策が充実している。
少子化の中で、どこの自治体も若者や子育て世代の獲得を目指しているが、本市でも若
者や子育て中の人が、何を必要とし、望んでいるのかの声をよく聞き、それに対応した施
策を充実していくことが大切だと感じた。
(2)茨城県坂東市
《所 感》
坂東市では、家庭教育の重要性に着目し、訪問型家庭教育支援事業に取り組んでいる。
事業内容は、学校行事の機会を利用し児童生徒を持つ保護者を対象に家庭教育のあり方に
ついて講演を行うものと、いじめや家庭の事情等により不登校となった児童生徒を持つ家
庭へ家庭教育支援員を派遣し、児童生徒が学校に復帰できるように働きかけることを行っ
ている。訪問対象の児童生徒のうち 8 割において登校や欠席日数の減少など何らかの効果
が確認できており、有効であると感じた。
全国的にも、不登校の児童生徒が増加傾向にあるが、家庭事情による子どもとのコミュ
ニケーション不足などもその一因であることも考えられるため家庭での親の教育の重要性
について再確認する必要があると感じた。
(3)千葉県柏市
《所 感》
柏市は、東京のベットタウンとして発展してきた。市内にある豊四季台団地は、住宅総
戸数 4,666 戸の一大団地として昭和 39 年に完成したが、時代の移り変わりとともに住人
の高齢化が進み団塊の世代が 75 歳となる平成 37 年には高齢者の急増が見込まれている。
柏市では、重度な要介護状態となっても住み慣れた地域で自分らしい暮らしを人生の最後
まで続けることができるよう、住まい・医療・介護・予防・生活支援が一体的に提供され
る地域包括ケアシステムの構築を実現していくため、柏医療連携センターを核に在宅での
看取りができる体制づくりが進められている。
本市においても、ますます高齢化が進む中で、看取りまで含めた安心して地域の中で暮
らせる対策を実施していくことが必要である。
『平成25年度、総務文教委員会視察』
posted by たつの市の未来を考える会 at 12:31| Comment(0) | 未来を考える会の想い
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